マイティ・ソー・バトルロイヤルがアツすぎておかしくなった人の話

わたくし、タイカ・ワイティティ監督にハマって煮詰まりすぎてこのブログを開設したわけですが、ではなぜワイティティ監督にハマったかというと、お察しの通り「マイティ・ソー・バトルロイヤル」にハマったからです。

(以下ずっとネタバレです)

 

いや、だって、ねぇ???

 

このブログを読んでらっしゃるということはバトルロイヤルをご覧になってる人だとは思うんですが、アレ、はちゃめちゃ面白くないですか?目から摂取するタイプの麻薬じゃないですか?ごきげんエブリタイムじゃないですか???

 

 自分語りになりますが、わたし、映画マニアと言うほどでもなく、年間10本も観ないくらいだったんですね。

マーベル関係についても、「熱心ではないけれどもMCU(マーベルシネマティックユニバース)はほぼ観ているよ」くらいの人間でした。

 

なのでバトルロイヤルのことも事前情報全然入れていなかったんですよね。

「シリーズ3作目が公開か~何やらネットの評判も良いみたいだし、ちょっと観に行ってみようかな?2作目の続きが気になるもんな~~~」っつって。

 

で、観たんですよ。

 

「……えっ?ナニコレ?wwwww」

それが観た直後の感想でした。なんだか良く分からないものを観たし、シリーズ2作目から想像した3作目では全然なかった。

 

というか、冒頭のソー一人語りから「えっ、ナニコレ???コメディなの?エッ????」ってなって、なんかよくわからないままスルトおじさんがやられてしまった。

ヘイムダルはいないし、なんかよくわからない禿げた人がデス&トロイとか言い始める。

展開は早いし、変な石星人が出てくる。画面は70年代っぽいてかサイケってか何だか「いつも見ている映画」と違うし、移民の歌がかかる。観ている最中ずっと「?????」って感じ。

 

で、全体的に楽しいのに、ちょいちょい「エッ、それは流していい話なの?」「おいやめろ…」って小ネタが挟まって居た気がして、その引っ掛かりが胸に刺さってささって、そればっかり反芻してしまって、心が千々に乱れてしまって…。「あーたのしかった!」で終わらなかったわけですよね…。

 

当時のツイット発掘したんですけど

「ソー3、今までのキャラがイメチェンどころかくるっと裏返ってる感じがもうなんだかもう……完全善人だと思ったらアレ?実は…とか」

「今回のロキはだいぶ混乱しているなーと感じた。好き/嫌い、愛されたい/嫌われたい、役に立ちたい/立ちたくない、求められたい/られたくない……兄がいないと楽だけど退屈。いるとしんどい。あー混乱。 もう王位継承権争いなんて単純な話じゃなくなっちゃったもんな。そらロキくんも混乱するよな。」

ロキと一緒にお前も混乱してるよな、っていう。

 

1回目(吹替版)で心に引っ掛かってしまったのは、

オーディンが兄弟に話しかけるときに『愛しているぞ息子よ』と言ったが、息子にロキは含まれているのか?(字幕版で観たらsonsと言っていたので含まれていた)」

「ヒーローが殺生をすることはご法度だと思うが(個人的な感覚です)サカールでは割とすぐに人が死んでいる。ヴァルキリーはソーを奪うときに相手を容赦なく宇宙船で撃ちまくった(から相手は死んでる可能性が高い)し、ハルクは少なくとも挑戦者を(少なくともダグ1人は確実に)殺している。」

「全体的にエンタメ全振りだけど、都度都度描写が(私には)グロいシーンがある。クモっぽい死骸が生々しいとか、溶かされながら死ぬとことか、ハルクがソーを殴るシーンがちょっとやりすぎでは?」

あたり。これが胸に刺さってしまって取れなくて、とりあえず1個目の疑問だけでも解消せねばと2回目観に行ったのが運のツキ。

1個目の疑問以外は、2回目も同じ感想を持ってしまったのだけど、全体的にやはりギラギラしていて楽しくて…。

 

キャラクターがしんみりしそうな部分がさらっと流されてスルーしそうになるけど、よく考えるとしんどい。

「普通の映画ならそこを尺取ってやるんじゃないの?」ってところを流される。

とにかく前に前に進む。グロくても、主要キャラ瞬殺でも、前へ前へ。

観客を悲しませようとして盛り上げるシーンはない。

気づく人だけ気づけばいいって感じでサラッと出しておく。

 

楽しいけど、楽しいだけじゃない感覚、「美味しい美味しい!」って食べたあとに口の中にザラっとしたものが残る感覚。

 

苦しいけれども「あのシーンはかっこよかったなもう一回観たいな」とか、好きなシーンがどんどん脳内で反芻されてゆく。私の情緒が乱れに乱れました。

 

これまた自分語りになりますが、私同じ映画を2回も3回も観ないタイプだったんですね。1回観たら大体脳内で反芻できるし時間がもったいないと思っていて…。なので吹替・字幕で2回観るのもかなり迷って、3回目を観るのはさらに迷いました。 

 

3回観るって何なんだ。来場者配布グッズが週替わりであるわけでもないのに。

でも観たい。ネットの感想追ったらさらに観たくなった。ああもう観るしかない…。

 

覚悟を決めて3回目観に行って、そこからはもう止まることなく、毎週1回は観てどんどん同じ映画鑑賞回数記録を更新。

その時のツイット↓

「何でこんなに面白がってるのか自分でもよくわからないけど、ソー3またみてくるね!!!!!一昨日みたばっかだけど!!!!」

「全体的にポップでキッチュで、シリアスにならなくて、でも死や破壊はあっけなく起きて、敵が味方で味方が敵で、ぐるぐるぐるぐる目まぐるしくて、そんでどことなく前作やアベのオマージュにも取れるところがあって、良いこと言ってる時も良いこといってる雰囲気にならない。好きだよソー3。」

「なんかよくわかんないけどソー3が見たい今日も」

元気ですね^^

 

さらには、観て気になる点が脳内で湧いて湧いて止まらなくて、紙に好きなポイントや気になるポイントを箇条書きで出しまくったり、好きなシーンは目に焼き付けてあとで自分で絵にかいたり、ちょっと、今までの自分と比べて常軌を逸した行動をとり始めたわけです。

 

映画を観ていない時間は、胸に引っ掛かって取れない内容について解消するため、監督のインタビューを追ったり、監督の他の作品を観たり。

とにかくマイティー・ソー、マイティー・ソー、ワイティティ、マイティー・ソー、ワイティ・ソー、シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア!マイティ・ソーーーーー!!!!!という日々。

 

で、最終的に、胸に刺さった小骨(あっさり人が死ぬ/ヒーロー側の人間も他人を殺す)については「たぶん監督の作風だな」って思いまして。 

そんでもって、その監督の作風がとても好きになってしまった。

 

戦いが起きればそりゃ人は死ぬし、ヒーローだって人を殺す。いくら戻せない罪や戦いがあったとしても兄弟だったころの思い出は消えないし、地球で80人以上を殺したロキがアスガルドの救世主になることもある。「陰と陽、善と悪はきれいに分かれたりしないのだ」と、観客としては飲み込みたくない事実を提示されている感覚。

そのくせ映画観た後はスッキリ爽快!この変な映画体験がとっても好きになってしまった。

 

そこからタイカ・ワイティティ監督にハマるまではもう一気。

ワイティティ大好き、ワイティティ最高。

 

幸か不幸か、日本で観られるワイティティ映画はソー以外2本。

シェアハウスウィズヴァンパイアで役者としてもワイティティ監督のキュートさにやられ、ハントフォーザワイルダーピープルで「ワイティティの作風好き♡」という気持ちがカッチリ決まり、BOYで「好き以外の何物でもないだろ、いっぱいちゅき♡」と殿堂入り。

 

気づいたらこうしてブログを書いていたってわけですわ。

 

ちなみに、ソーであたまがハッピハッピーになってたときのメモは下記の通りです…。

自分で読んでてもちょっとテンションがおかしいなってなりましたが載せる。

 

◆巻末付録★しろあえさんの感想メモ◆

・サカールでは死がとても身近で軽くて、そこではハルクも(おそらく)ヴァルキリーと誰かをあやめてて、さらにはヘラがサササーと大量虐さつしてて、ロキの今までの悪事が悪く言えばショボく、良く?言えば罪が軽く見えてくる。ヒーローが悪方面に堕ちてきて、他のヴィランがものっそ悪い事してる。 そうなるとロキを許しても良いんじゃないかという気持ちが芽生えてくる不思議さ。
・よく考えたらソーは神だった。そういや神話ってバッタバタ人がしぬんだよな。神々の世界って割と死が身近だし、ちょっとしたイザコザですぐ世界壊すよな

・サカールでロキがソーに「オーディンに騙されてたねどんな気持ち?ねぇねぇどんな気持ち?^^」って煽ってたけど、それ、ロキは1作目でそれをされてショックだったってことじゃないか?兄上も自分と同じになったぞザマァ〜って思ったんでしょう?

・今作ラストの「故郷の破壊」は兄弟の共犯になるのか…

これまでは弟が自覚的に、兄は心ならずも災難を起こしてしまっていたけど(例えば巨人を連れてきたのはロキだが巨人の世界に乗り込んで揉め事でかくしたのはソー。揉め事にオーディンが出て行ったことが、彼を弱らせた遠因でもあるのでは?)今回は兄がやると決めて、弟が実行した。民のためとはいえ、星をぶっ壊すという大罪を、その星の王子2人がやっちゃったのか、という……

・ソーがロキに「腹を割って話そう」とか言ってたシーン、ロキが「うちの家族らしくない」っていう皮肉。ヘラのことを隠していたこと等を指してるんだろうと思うが、ロキは昔からずっと家族のことをそのように認識していたのだろうか?

・劇中で細かく細かく同じモチーフが入っている点や、前作以前のネタを今作にも引っ張ってくるところが好き

ヘラが「私はアスガルド救世主。お前(ソー)は?何もない!!」と言って、そのあとロキが「救世主がきたぞー」ってやってくるとか
「ヘラ・ソー・ロキで両手で剣を持つポーズが同じ」とか
「サカールの牢獄はサークルになってて走っても走っても同じ場所に戻る(フリーキーサークル)」と「ロキお前はずっとワンパターンなんだ(アラウンドサークル…って言ってたような)」とか
「アベでロキが言ってた『跪け!(ニール)』をヘラも言ってたり」とか
「俺が好きなのはハルクだよ!」「俺が好きなのはバナーだよ!」とか
「BGMの移民の歌(冒頭と最後のシーンで出る)」とか
「私はオーディン処刑人(えくすきゅーじょなー)だったからスカージお前も処刑人やれ」とか
ロキの「私は養子だ」と(アベンジャーズの)ソーの発言「義理の兄弟だ」とか
「俺は何度も間違えるが何とかやってきた(冒頭でスルトにソーが言うやつ)」とか…

・俺はヒーローだって言えちゃうソーが良い 
・冒頭のわっかりやすい説明口調好き(つまりお前の王冠を火にくべるとラグナロク起きちゃうんだな?みたいな)
・ムジョルニアを竜のクチに置いて、「ムジョルニアて本来こんな重くてすごいんだぞ」ってシリーズ未見でもわかるの好き⇒それがヘラに粉々にされるこのあっけなさが好き 
スルト「私とお前はアスガルドの呪い」とソーも呪いに入れてるとこ が好き
・ソーが「俺はいつも間違う(ミステイクおーるおぶざタイム)」ていうとこ前向きすぎて好き 
・劇中劇を観てたオーディン(ロキ)が「父上のためでは」と言うとこ
・劇中劇の演目名が「<アスガルドの>ロキの悲劇」てとこ。ロキはやはり自分をアスガルドの民としておきたいのか。 
・劇中劇でロキがヨトゥンであることがふつーに出てきているが、その情報を公表するて、ロキの中で「自分は何者なのか」っていうのは一旦気持ち落ち着いたのだろうか
・なんだかんだでオーディンを殺せず、地球に置き去りにするロキ。目の前から消えればいいやってとこがロキらしい
・ロキが穴に落ちてカードだけ落ちてるとき、兄上が傘の先でカードつんつんするとこ(ロキがカードに化けたと思ってる?)
・「30ミニッツ!!!!」と「バーイ」が好き 
オーディン「二人で(ヘラと)戦うのだ」
・ヴァルキリー初登場時に落ちた先のクモ?の怪物?のカビた?死体がボコォて壊れるとこ(なまなましい
・ヘラさん「(私が帰ってきて)泣いて喜ぶと思ったのに」って、幽閉されてた時の心の支えになってそう…(パッパと意見が合わなくて幽閉されてしまったけど、私の考え方を理解している民はきっといる。その民は私が帰ってきたら喜ぶ。)
・ヘラさん、そういえばムジョルニア持てたんだよね。ムジョルニアに選ばれてるんだよね。
・トパーズさんの首もとの生地が和風ぽくて〇
・コーグが「この空間おかしいねん(サークル~ふぃきサークル~みたく言ってたような)」って言ってる時に1週回ったソーとコーグの立ち位置が左右逆になるところ(ソーロキの助けて作戦の時みたく、位置が交差するってことはちょっと心が交わったのかな)
・<働く囚人>収容施設にロキがやってきて消えるときの「でていけー」みたいなコーグのキックがスッキ
・収容施設でソーに話しかけるロキ、あれ一方的過ぎて正直会話する気ないよね。煽って煽って、兄の怒りの言葉を待ってた感ある。なのに兄は一言もしゃべらないし「咎めて欲しいのか?過去のことから言うか?」みたいな感じだしイライラロキ
・「革命いただきました!」
・コーグのムジョルニア評が「特別な関係みたいだね」っていう。冗談じゃないっぽいし、道具が彼女と同位というかなんというか、コーグさんの価値観が不思議
・ソーとロキのナイショ話(助けろ!無理!とか、いつからサカールに?とか)の時に、しっかり全部聞いてて「サカールは時間の流れが違うからね~」って言っちゃうグランドマスターとその後のロキへの流し目の意味深さ。 
・ソーVSハルクバトルで「怒ったぞ!何が何でも元に戻してやる!!」ってハルクを殴りにかかるソーが矛盾してて好き(ハルクを戻すには落ち着かせないといけないのに…)
・ハルクがバナーに戻る直前のナターシャの動画「I need you…I need you…I need you…」で繰り返すのがもう
・ヘラ、アスガルドの民は逆らったやつしか刺してないから、一応、王位についてちゃんと王やるつもりだったんだろうな
・ハルクとソーの言い争いが程度が低くてカワイイ。ソー行く、ハルク残る、みたいなシーンのソーの「sure sure」みたいのが好き
・ヴァルキリーがリベンジャーズに入ろうと思ったのって、たぶんソーの影響だけじゃなくて、ロキが見せた対ヘラ戦の記憶の影響もあるんじゃなかろうか。兄弟2人で影響与えたんだったらいいな。
・バナーが「僕は博士号7個持ってるし…」とかあーだこーだ言ってるとき、ソーが「話なっげぇな」って感じの顔してるの最高。ぜってぇちゃんと聞いてねーし
・バナーさん、ちょくちょくトニーに寄せてるでしょ。「~♪(口笛)ちょっとお耳を拝借。(ロキは)殺意はその瞬間で変わるとか言ってましたけど?」みたいなのとか、バナーの中の「トニーはこんなん」ってのなぞってない?口笛はこれまでのバナーならしなかった
・トニーのコスプレするバナー嬉しそうでかわいい
・「ストロンゲスト アベンジャー」って設定するトニーかわいいかよ
・腹割って話そうぜ~のシーンの「agree」とか「disagree」とか言っちゃってるロキ。腹割って話すってうちの家族らしくないなって言っちゃうロキ(よっぽど言いたいこと言わずにイイ子ちゃんしてたんだなロキは)
・ロキは「could be more」なのにって言う兄上
・ロキのことを自分の思い通りに動かそうとするのをやめたソー、余裕を感じる。もう今のままではロキは勝てない…
・ロキやヘラは王座への執着がすごいよねぇ 自分が(オーディン/ソー)より優っているという分かりやすい証だからかな
・救世主の登場だ~~~って時のポーズがまんま銅像と同じなのがうけますねぇ
・「For アスガルド」つって散ってったスカージのいう「アスガルド」も土地ではなく人だね
・ハルクがスルトに殴りかかって言ったの、アレ、ソーに「うちの国の悪いやつ倒してよ」って言われてたからじゃないのかね?なのに「殴るな」って言われるハルクかわいそうごめんね 
・ロキはあの角の兜かっこいいと思ってんだなぁって 兜つけた銅像作るし、敵と戦うとき兜くるっと回してるし
・兄が倒したスルトを弟が蘇らせた
スルト復活は兄の指示で弟が実行して「国を破壊した」→アスガルドの大地を壊した大きな大きな罪ですね。共犯ですね。 
・ソー1~3観てて思うんだけど、アスガルドの人間、すぐ追放で地球に飛ばすのやめろよな~フリッガママ以外全員アースに追放されとう
・ロキの執着対象は家族と国だったと思うんだけど、それもうほとんどないけど、彼は今後どうしたいのか?
・ソーのロキ居るかどうか確認がこれまた原始的(ものを投げる)なの何なの物理好きなの?
・ソーがロキに投げたものは当たってもちょっと痛いだけだけど、バルキリーのはガチでケガするやつ(酒瓶)


以上、だいぶおかしくなった時の話でした。長すぎのわりに意味がない!けど満足した!!!

ご清聴ありがとうございました!!!!!!!!!!